断面修復
コンクリート構造物の欠損や鉄筋腐食による浮き、剥落等の脆弱部を除去した後、鉄筋を防錆処理し、特殊モルタル等を充填する
断面修復
断面修復工は、コンクリート構造物の劣化や衝撃等によるコンクリートの断面の欠損及び剥落した場合の修復や、中性化や凍害、塩害などの劣化因子を含んだ部分を除去した場合の断面修復を目的とした補修工法。
断面修復工は、施工条件により、左官工法、吹付け工法、またはプレパックド工法により実施される。吹付け工法には、予め練り混ぜた断面修復材を吹付ける湿式と、粉体と水または混和液を別々に圧送して吹付ける乾式がある。また、プレパックド工法は、主に比較的大断面で逆打ちとなる箇所に適用される。
断面修復材としては無収縮モルタルやポリマーセメントモルタル、各種樹脂系のモルタルがあり軽量なものから高強度、早強等、現場の条件により選定する。
それぞれの一般的な手順は下記の通り。
なお、下地処理は共通して、はつり、目荒らし、ケレン、露出鉄筋の場合は錆落とし、高圧水洗浄、清掃などを実施する。
左官工法
- ①下地処理
- ディスクグラインダにより施工範囲のカッター切りを行い、ハンマードリルやエアチッパー、ウォータージェットなどによりコンクリートの脆弱部分を取り除く。
- ②鉄筋防錆処理及びプライマー塗布
- 鉄筋の錆をワイヤーブラシやディスクグラインダにより除去し、防錆処理材を塗布する。補修用モルタルの吸水防止及びコンクリートとの付着力を高めるためにプライマーを塗布する。
- ③断面修復材充填
- 金鏝を使用して欠損部に断面修復材を充填する。
- ④養生
吹付け工法
- ①下地処理
- ディスクグラインダにより施工範囲のカッター切りを行い、ハンマードリルやエアチッパー、ウォータージェットなどによりコンクリートの脆弱部分を取り除く。
- ②鉄筋防錆処理及びプライマー塗布
- 鉄筋の錆をワイヤーブラシやディスクグラインダにより除去し、防錆処理材を塗布する。補修用モルタルの吸水防止及びコンクリートとの付着力を高めるためにプライマーを塗布する。
- ③断面修復材吹きつけ
- 断面修復材を圧そうポンプにより送り出し、コンプレッサーの圧縮空気により吹き付けて欠損部に充填し、金鏝等により平滑に仕上げる。
- ④養生
対象構造物
各種コンクリート構造物